- 丹念に作り込みをしたものこそ、時代を超えるものになる。
- 「世界の一流品はどれもアナログ制作であり、かつローカルなもの。それが世界に通じる早道だと思っています」と語る十五代沈壽官氏。四百年以上薩摩の地で李朝伝来の技術を守り、それぞれの代において、独創的な作風を創り上げてきたのが沈家です。明治6年のウィーン万博には十二代作の白薩摩の錦手大花瓶が出品され、世界に「サツマウェア」の名を知らしめました。こちらのタンブラーは「焼成という一回の勝負に賭け、丹念に作り込みをしたものこそ、時代を超える」と語る十五代が近年新たに試みた作品。貫入のある乳白色の生地に透かし模様と絵付がバランスよく映え、金彩が全体を引き締めている美しい白薩摩だが、特筆すべきは飾り物で終わらないということ。「たとえば年代物のウィスキーをこのタンブラーに注いで味わっていただきたい」と十五代が語るように、実際に使えるのです。「時代は一直線に進んでいるのではなく実は回っているのだと思います。その中央に立って俯瞰してみると、やるべきことがわかる」とも語る十五代。伝統的な透かし彫りや絵付の高度な技術を凝らした美しい白薩摩であり、かつ液体が注げる二重構造という斬新なこの作品は「30、50年後も陳腐化しないものを目指している」と語る十五代の面目躍如たる逸品。ぜひお手に取ってその魅力をご堪能ください。
サイズ(約) | 最大径8.7cm×高さ9cm |
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重さ(約) | 250g |
材質 | 陶器 |
仕様 | 桐箱入 |
原産国 | 日本製 |
その他 | ※一点一点手作りのため、サイズ、形、重さが写真・スペックと異なる場合があります。 ※お申込み多数の場合、お届けまでにお時間をいただくことがあります。 ※商品の交換・返品はお受けできません。 ※お支払いは一括代引きをご利用になれません。 |
沈壽官窯
十五代が率いる〈沈壽官窯〉は、李朝伝来400年以上の技術を受け継ぐ、薩摩焼の名窯。
初回登場は Zekoo創刊1号
Zekooで初めての「作家の肖像」は、十四代沈壽官氏。薩摩焼の里と知られる鹿児島県日置市東市来町美山にある沈壽官窯を訪ねてインタビューしました。
十五代沈壽官氏。2010年パリで「歴代沈壽官展」を成功させ、国内外で注目を集める。2021年に駐鹿児島大韓民国名誉総領事に任命されました。